授業紹介編 欧米の上手いことを言っている格言 “The real use of gunpowder is to make all men tall.”

トーマス・カーライルという歴史研究家の言葉です。

“The real use of gunpowder is to make all men tall.”

The real use of gunpowder 主語で、後は to make all men tall をどう訳するかです。

直訳すると、「すべての人間を大きくする」ですが、火薬そのものを摂取して大きくなるわけではないので、精神的な意味で大きくなる、という解釈が正解と言えます。

時代背景として、重装騎士が戦争で最強だとされていて、その鎧と馬を手に入れて使える貴族が特権階級だった面がありますが、火薬の発明以降銃を使えれば誰でも戦えるようになったので、火薬のおかげで万人の地位が平等になった、という面があります。 (細かく言うとそれ以外にもクロスボウやスイス傭兵団の戦い方といった、騎士じゃなくても騎士に対抗する方法はあったのですが割愛します。)

そのため、「(銃を使える人間同士なら)万人の地位を平等にする」「万人の位置を高めた」等といった訳がまず考えられます。他には、Tall = 大きくする = 気が大きくなる、強くなった気がするといったニュアンスなので、 「強くなった気にする」「同じ強さにする」等が考えられます。

訳例

「火薬の真の使い方とは、万人を平等にすることだ。」

「火薬の真の効用は、自身が大男になったかのように思わせることだ。」